Plesk8からのデータ移行【Plesk11】

本ガイドはPlesk8搭載のVPSプラン(ADVANCE、EXPERT)からPlesk11搭載のVPSプランに移行する場合の手順です。

事前準備:Pleskのバージョンの確認とアップグレード

本ガイドで紹介しているPlesk8から上位Pleskへのデータ移行の際には、
Plesk8.6であることが前提条件になりますので、
Plesk8.6へのアップグレードを事前に行ってください。

 ・Plesk8.6へのアップグレードに関するガイド
 Plesk8.4から8.6へのバージョンアップグレード【ADVANCE/EXPERT】
 Base Package of Pleskのアップデート【ADVANCE/EXPERT/Plesk8】

付録1:コマンドラインでの作業例

付録2:移行時、移行後エラーの例

STEP 1新旧サーバの準備と状況確認

旧サーバ(Plesk8)での初期設定

 

IPアドレス設定の確認

1.Pleskにログイン
2.左ナビゲーション「サーバ」をクリック
3.IPアドレスをクリック
4.IPアドレスの利用状況を確認
 共有、専用どちらになっているか、トータルのIPアドレス数をご確認ください。
 ※IPアドレスは事前に「共有」に変更する必要がございます。

FTPユーザ名の確認

FTPユーザ名の確認

FTPユーザ名の確認

1.Pleskにログイン
2.左ナビゲーション「ドメイン」をクリック
3.ドメイン名をクリック
4.「設定」をクリック
5.「FTPログイン」の設定名を確認してださい。
 ※ドメインの数だけIDが存在しますのでそれぞれの名前を確認ください。

新サーバ(Plesk11)での初期設定

以下のガイドの初期ウェブスペースの作成まで設定を完了させます。
Plesk11初回アクセスガイド

FTPユーザ名については旧サーバで作成済みのものと重複しないように設定ください。(IDが重複すると移行時にエラーとなります)
もしすでにFTPアカウントを作成済みで、旧サーバのアカウント名と重複してしまう場合は、事前に変更を行ってください。

IPアドレス設定の確認

1.Plesk11にadminでログイン
2.上部「サーバ」メニューを開く
3.IPアドレスをクリック
4.IPアドレスの利用状況を確認
5.共有、専用どちらになっているか、トータルのIPアドレス数をご確認ください。
 ※IPアドレスは事前に「共有」に変更する必要がございます。

FTPアカウントが重複している場合の新サーバ(Plesk11)での再設定

1.Plesk11にログインし、上部にて対象のウェブスペースを選択
2.「ウェブサイトとドメイン」メニューを開く
3.「ウェブホスティングアクセス」をクリック
4.”ユーザ名”がFTPアカウント名となりますので、移行元と重複しないアカウント名を入力
5.「新しいFTPパスワード」と「パスワードの確認」にご希望のパスワードを入力して「OK」をクリック

Plesk11のIPアドレス設定(サーバ>ツールとリソース>IPアドレス)

Plesk11のIPアドレス設定(サーバ>ツールとリソース>IPアドレス)

STEP 2旧サーバ:rootのSSHログイン許可設定と再起動

rootパスワードの再設定

rootのパスワードについては既定の状態ではランダムな文字列で設定されております。もしrootのパスワードの再設定を行う場合は、辞書登録されている文字列、連続する文字列やパターン(abc,123,111等)は避け、英数記号(!,$,&,%,#等)も混合させた8文字以上の文字列で設定されるようにしてください。
旧サーバにて、コマンドラインにてrootのパスワードを再設定する作業例です。rootに昇格後行います。

# passwd
Changing password for user root.
New UNIX password:※パスワード文字列※
Retype new UNIX password:※パスワード文字列※

rootでのSSHログイン許可設定

/etc/ssh/sshd_configを編集し、PermitRootLogin をyesに変更後、sshdの再起動を行います。コマンドラインですべて作業をされる場合はこちらをご参照ください。
設定ファイルの編集については以下でも行うことができますが、最後のsshdの再起動については、コマンド操作となります。(あるいはサーバ全体の再起動をすればsshdも再起動します)

1.コントロールパネルにログイン、旧サーバ契約を選択
2.「システム」をログイン
3.「ファイルマネージャ」をクリック
4.「etc」→「ssh」を順にクリック
5.「sshd_config」(類似ファイル名に注意)をバックアップ
 ※以下バックアップ取得作業例です。
6.sshd_configファイルの左のチェックボックスを選択後、「パック」ボタンをクリック
 ⇒アーカイブ作成画面
 アーカイブファイル名を
 「sshd_config.YYYYMMDD(日付名をつける入力)」.[tgz(プルダウンで選択)]
 「OK」をクリック
 「sshd_config」ファイルを編集
7.sshd_configファイルの左のチェックボックスを選択後、「編集」ボタンをクリック
 編集画面で以下のように編集後、「OK」ボタンをクリック

※変更前

PermitRootLogin no


※変更後

PermitRootLogin yes

sshdの再起動を行います。
まずsshでサーバに接続しrootに昇格して以下のコマンドを実行します
もしどうしてもsshd接続やコマンド操作ができないという方は、サーバ全体を再起動することで、sshdも同時に新しい設定を読みこんで再起動されるので、サーバ全体の再起動でご対応ください。

# /etc/rc.d/init.d/sshd restart

もしサーバ全体の再起動で対応する場合はこちらをご参照ください。
sshdの再起動後は、一般ユーザでsshログインができるか、rootでログインができるかを確認してください。

STEP 3新サーバ(Plesk11):移行・移管マネージャ

サーバ>ツールとリソース>移行移管マネージャ

サーバ>ツールとリソース>移行移管マネージャ

1.Plesk11にログインし サーバ > 移行・移管マネージャ をクリック
2.新しい移行を開始するをクリック
3.次の情報を入力
 ソースホスト:移行元サーバのIPアドレス もしくは ホスト名
 パスワード:移行元サーバのrootのパスワード
 rsyncのトランスポートを使用する:チェックを外す
4.IPアドレスのマッピングの定義で次へをクリック
5.完了が表示されましたらウェブスペースをクリックし 移行が完了しているかを確認ください

移行移管マネージャ:サーバ全体の移行(既定)の場合

移行移管マネージャ:サーバ全体の移行(既定)の場合

もしドメインごとの移行をする場合は 転送設定欄のラジオボタンを
(既定)サーバ全体の移行

手動で選択したリセラー、顧客、およびドメインのみ
を選択しますと、次の画面でドメインが選べるようになります。

移行移管マネージャ:手動で選択したリセラー、顧客、およびドメインのみの場合

移行移管マネージャ:手動で選択したリセラー、顧客、およびドメインのみの場合

STEP 4サイトの確認、Mailman設定調整、メールソフトの二重設定による確認

データを移行されてもいくつかの環境の違いがございますので、 特にCGI等の挙動の確認などは必ず行ってください。

メーカからの報告ですと2013年11月末時点でcgi-bin ディレクトリのオーナーに関するバグですがあり、cgi-binのグループがpsaserv がpsacln という形で移行されてしまうことがあるとのことです。その場合、psaserv に設定する必要がございます。(Plesk8で既定で作成される/cgi-bin以下にプログラムを置かれていた場合)

.htaccessでPHPの設定値の制御を行っていただいている場合は、ウェブサーバのフロントエンドにNginxを採用しているため、反映されなくなるケースもございます。Plesk11のPHPの設定項目はPleskで可能な部分も多くなっておりますので、以下ガイドをご参照し値についても設定ください。
PHPの設定値の変更【Plesk11】

Nginxがウェブサーバのフロントエンドで導入された点は、Plesk8からの大きな違いとなります。Apache単体のほうが運用がし易い、という方はNginxを停止して運営いただくこともできますのでご検討ください。
ウェブサーバの構成【Plesk11】 nginxの起動、停止
上記以外にも既知のバグとして秘密鍵がSGC(Server Gated Cryptography)対応のものを旧Plesk環境の証明書で利用していた場合、Plesk11のサーバーに移行すると秘密鍵に関してのみ、GUIで確認出来るテキストが書き換わってしまう事象が発生しまうとのことです。 SGC対応の証明書(40bit等対応の古いブラウザでも対応できる証明書)は、当サービスではシマンテック EV SSLのみとなりますが、ご自身でSGC対応の証明書を導入されている場合はSSL証明書についてもご確認をいただく必要があります。
Windowsのhostsファイル等で疑似的に新サーバへIPアドレスを 向けて、サイトのチェックを行うことも効果的です。
他社からの移行ガイド【Windows hostsファイルによる動的ファイル確認】

Mailmanの設定
Mailmanについてはリスト管理者、登録者、メーリングリストアーカイブのみ移行されます。その他の管理画面で行っていただく設定はPlesk管理外となり移行されません。メーリングリストを移行後、hostsファイルにて lists.(ドメイン名)を新サーバに振り分けていただく等して、設定を書き換えていただく必要がございます。

Hordeの設定
Hordeのメールボックスやメールデータは、当社で確認を行ったところ、qmail環境の場合 /var/qmail/mailnames/ドメイン名/ユーザ名 以下に保管されており、そのデータについては移行されますが、Hordeの各種設定(フィルタリングやメモ、カレンダー等の機能)は別データベースにて保管されており、Plesk管轄外となり、移行されません。新サーバ側に移行後、個々のメールユーザ様にて再度設定いただく必要があります。 事前に新サーバのHordeにアクセスするにはhostsファイルにて webmail.(ドメイン名)を新サーバに振り分けていただく等して、設定を書き換えていただく必要がございます。
また、メールサービスの移行の際、新旧サーバのメールの取りこぼし等が発生しないよう、メールソフトの二重設定をいただき、環境の確認をお願いいたします。
他社からの移行ガイド メールソフトの二重設定

※各種モジュール(Watchdog、Firewall、VPN、Samba)についても、新サーバ側に必要なものを設定しなおしていただく必要があります。

※新サーバ側の設定ファイルの調整ですが、Plesk11ではPlesk8とは異なり、オートアップデート機能が既定で有効となっておりますので、任意のタイミングで上書きされます。
設定ファイルを変更されている方は、必要に応じてPlesk11の自動アップデートを停止もご検討ください。

STEP 5DNSゾーンの変更

DNSゾーンのIPアドレスの向き先を新サーバへ向け、切り替え作業を行います。
コントロールパネルにて、DNSゾーンを管理されているお客様については本項をご確認ください。

コントロールパネルでのDNSゾーンについて、今後削除される予定の旧システム契約が結びついているままですと、解約後一定期間後、DNSゾーンデータは削除および予期せぬデータ更新がされることになります。旧システムの停止以前に、コントロールパネルにて、あらかじめDNSゾーンタブの内容のバックアップをとった後、以下の調整を行ってください。
1.コントロールパネルにログイン、上部の契約欄で「すべてのマイドメイン」を選択する
2.すべてのマイドメインタブを開く
3.[対象ドメイン名]をクリック
 一般情報タブが開き、 ”契約で使用済み”の項目に”#NNNN ●●●(契約ID番号と契約名)”が表示されます。
4.「編集」をクリック
5.”契約で使用済み”プルダウンで変更
 例えば 「#新契約ID 新契約システム名」に変更
→新サーバ契約に紐づけシステムが変更となります。
6.上記の作業の後、DNSゾーンタブを確認し、IPアドレスが想定の設定と相違ないか設定しなおします。

紐づけ契約設定が変わると自動でDNSゾーンの更新がされるため、確認は必ず行ってください。
(※:”契約で使用済み”の選択肢についてホスティングと紐づけたくない場合)
※コントロールパネルの仕様ではお客様側で「ホスティング契約紐づけなし」の設定に変更いただくことができません。ただ、ライブドアレンタルサーバーで取得されたドメイン名については「ホスティング契約紐づけなし」として自由にレコードを設定されたい方もいらっしゃると思いますのでその場合は、サポートセンターまでご相談ください。

DNSの切り替え日程を立てるとともに、必要に応じて旧サーバの解約手続きを行ってください。

付録rootでのSSHログイン許可設定

旧サーバにて、コマンドラインにてrootのSSHログインを許可する場合の作業例です。rootに昇格後行います。

# cd /etc/ssh
# cp -pi sshd_config sshd_config.YYYYMMDD
# vi sshd_config※類似したファイル名があるので注意!
※変更前
PermitRootLogin no
↓
※変更後
PermitRootLogin yes
↓
保存
# /etc/rc.d/init.d/sshd restart

sshdの再起動後は、一般ユーザでsshログインができるか、rootでログインができるかを確認してください。

付録ユーザID

FTPアカウント名等、新旧サーバ側でアカウント名が重複するとエラーになることが確認されています。特にPlesk11で初回アクセス時に登録する、初期ウェブスペースのFTPアカウント名などは旧サーバと重複しないもので設定するようにしてください。

付録.htaccessでのPHP設定調整

Plesk11とPlesk8ではPHPの設定可能項目、ウェブサーバの構成が異なる部分があります。Plesk8環境において、.htaccessでPHPに関わる設定を行っている場合は、移行後のPlesk11では、まず、Plesk管理画面内で出来るかぎりの設定を見直す必要があります。

詳しくは以下のテックブログ等をご参照ください。
Plesk8とPlesk11の違い 2 ~ Apache設定編

付録CGIプログラムのパーミッション

Plesk11とPlesk8の基本設定が違うため、一部のプログラムではパーミッション調整を行う必要がある場合があります。

付録Mailman初期設定の有無

旧サーバでMailmanメーリングリストを使っていて、新サーバ側でMailman初期設定がされていないとエラーが出ることが確認されています。
Mailmanの初期設定【Plesk11】